レノボとNECの提携

今年になってNECと中国のレノボがパソコン事業で提携する(NECの子会社にレノボが出資する)というニュースが流れたと思ったら、1月27日に「2011年6月を目標に、NEC・レノボ・ジャパングループを発足。レノボが51%、NECが49%を出資する合弁会社「Lenovo NEC Holdings B.V.」を設立。登記上の本社はオランダとし、本社機能は東京とする」という発表があった。(Source: PC Watch)

中国と日本のPCトップ企業が提携する意味や戦略の分析は専門紙誌にまかせることにして、ユーザーとして個人的な記憶をたぐると、、、

何年前だったか、IBMのウェブサイトの日本語化プロジェクトで翻訳を担当していたとき、年末も押し詰まって、急遽、作業にストップがかかったことがある。

理由は示されないまま、結局中止になったのだが、まもなくIBMがパソコン事業を中国のレノボに売却するというニュースが流れて、「あ、それが理由だったのか」と腑に落ちた。もっとも、中止の理由については腑に落ちたが、ただ働きさせられたことには納得していないわけで──とはいえ、それを言ってもしょうがないのだけど(仲介した翻訳会社はもう存在しないし)(^^;

それ以来、IBM時代から引き継がれているレノボの看板ブランドThinkPadにはさわってみようという気がおこらない。IBMのパソコンは使ってたんだけど。

パソコン市場でいうと、国内ではNECが2割弱のシェアで、富士通をわずかに抑えてトップ、レノボはその四分の一弱にすぎないが、世界全体でみると力関係は逆転する。出荷台数でいうとヒューレット・パッカードがダントツのトップで、ネットブックで当てた台湾のエイサーがデルを抜いて二位。ここまでの上位三社のシェアはそれぞれ二桁台で、あとは一桁の企業が続くが、中国のレノボ、日本の東芝がそれぞれ四位、五位という順序で、NECは海外ではまったくというほどシェアがない、というか事実上すでに世界市場から撤退している。

そのNECはかつてPC-9800シリーズで国内パソコン市場のガリバーとして君臨していたのだが、当時のデータを改めて見てみるとシェア90%を超えていた時期がある!

昨年末に東芝がダイナブック発売25周年記念のイベントをやっていたが、初代のダイナブックが発売されたときのことはよく覚えている。

ダイナブックといえばアラン・ケイが提唱した、携帯可能で理想的なパーソナルコンピューターというコンセプトを指し、その名を冠した東芝製の世界初のノートパソコンとは似て非なるものだったが、それなりの性能を持つパソコンを商業ベースであの小さな筺体に過不足なくまとめることができた、ということが画期的だった。

発売当初、家電量販店の専用コーナーをぐるぐるまわりながら「ほしいなあ、ほしいなあ」と指をくわえてながめていたものだ。

というのは、当時の日本のパソコン事情では、日本電気(現NEC)の9800シリーズが業界で圧倒的なシェアを持っていて、それと当時の事実上の世界標準のIBM PCとは互換性がなかったためだ。

私が持っていたのは9801シリーズのパソコンで、IBM PC互換機のダイナブックとでは、基本ソフト(オペレーティング・システム、OS)として同じMS-DOSを採用していても似て非なるもので、互換性がないというのは、機種を変更すればソフトウェアもすべて買い替えなければならないということを意味しており、蓄積したデータも特殊なソフトで変換しなければそのままでは使用できないため、出費は単にパソコンを買い替えるだけではすまなくなる。

それで初代ダイナブックには手を出さず、それからまもなくして発売された98ノートをやっと買ったのだが、この互換性の問題はワープロ専用機でもあったし、ワープロ専用機からパソコンに乗り換えるときもあった。

ちなみに、それから買い替えたパソコンは十台を超えるが、いままでに買ったパソコンでは、最初に買ったNECのものが一番高額だった。
[02/03/2011]